人事評価のフィードバック面談で何を話す?成功のポイントとは

2020.06.18 
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人事評価の運用の中で、社員のモチベーションを高め、育成していくためには、面談者によるフィードバック面談が重要だといわれている。
このようなことから、フィードバック面談を成功させることは、社員の生産性向上も期待できるのである。

今回は生産性向上の鍵を握る、フィードバック面談の成功のポイントを解説する。

生産性向上の鍵を握る「フィードバック面談」

評価制度は企業における地位や報酬を決める基準であるだけでなく、、社員の会社や業務に対するモチベーションを左右し、人材育成や能力開発に多大な影響を与える。

人事評価の運用は、大きく2つの内容で構成される。一つは、社員自身が目標を考え実行し自己評価するサイクル、もう一つは、「目標設定面談」や「フィードバック面談」などの評価面談でのコミュニケーションである。
今回は後者の評価面談でのコミュニケーションに絞って話をしたい。

目標設定面談は、部下が立てた個人目標を、評価者とともに確認・修正していく面談であり、フィードバック面談は、人事評価の結果や内容について、評価者が部下に向けて、説明するための面談だ。

前提として、評価者が一方的に部下を査定するものではなく、相互にコミュニケーションをとりながら行うことが重要だ。
そうすることで部下の納得度を高め、モチベーション向上を促す。そうして企業全体の生産性向上が期待できるようになる。

そこで、フィードバック面談では、単に評価期間中の部下の評価結果を伝えるだけでなく、目標に対する取り組みを通して評価した、部下の良かった点と修正や更なる努力が期待される点をわかりやすく伝えることが推奨される。

良かった点は、このまま更に伸ばすようにアドバイスする。足りなかった点は、補強・改善することで、更なるキャリアアップが可能となることを伝える。
これには評価者の面談のスキルが重要であり、企業としては評価者のスキル向上施策も必要といえるだろう。

新たな評価制度「ノーレイティング」と「1on1」ミーティング

評価面談は、評価期間中に中間・期末の2回程度実施されるのが一般的だ。

しかし、2回程度の面談では、評価者から部下への一方的な会話になりがちで、お互いに十分なコミュニケーションが取れず、課題解決や能力アップにつながる効果を得ることが難しいケースもある。

そこで、最近注目されているのがノーレイティングという評価方法だ。
ノーレイティングとは、ランク付けを行わない人事評価で、年次評価を行わずリアルタイムの目標設定とフィードバックを実施し、適宜評価を行う方法だ。

ノーレイティングでは、評価者と部下が1対1で行う「1on1」ミーティングを短いスパンで定期的に行う。
「1on1」ミーティングでは、評価者による目標管理や業務進捗管理だけでなく、部下が仕事の成果や反省、悩みや課題などを評価者と共有する。
評価者がその内容にリアルタイムに目標設定・フィードバック・評価することで、部下は自身に活かすことができる。

フィードバック面談の流れ

フィードバック面談は一般的に次の5ステップで実施される。

1.アイスブレイク

面談時のはじめは、部下、評価者ともに緊張している可能性があるので、緊張感を解くために、場を和ませる時間を設ける。

2.部下から評価者への自己評価

アイスブレイクで緊張がほぐれたら、部下から評価者への自己評価をしてもらう。
評価者は、部下が報告しやすいように、相槌などをうち、共感のイメージを伝えると良い。

3.評価者から部下への評価結果の報告

はじめに部下の良かった点を伝え、次に、修正や更なる努力が期待される点をわかりやすく伝える。

4.これからの課題や目標の共有

評価結果の内容から今後の課題を明らかにした上で、補強・改善が必要な課題をクリアするためにどんな目標や行動が必要かについて、部下と評価者がディスカッションしながら考えていく。

5.フィードバック面談内容の確認

評価結果やこれからの課題、目標の共有について、部下が納得感をもてたことを確認する。
部下と評価者がお互いに内容の確認をする事で、部下のモチベーションアップにつながり、育成効果が高い面談を締めくくることができる。

フィードバック面談成功のポイント

実際にフィードバック面接を行う際の成功ポイントを事前準備と当日に分けて紹介する。

事前準備

・評価者は人事スタッフと協力して、部下の評価期間中データを、フィードバック面接で使用できる資料としてまとめておく必要がある。
・評価者は、部下の評価内容や行動プロセスをフィードバック面接でわかりやすく明解に部下に伝えることができるように、資料の情報を整理しておく。
・評価者は、フィードバック面接の流れに沿って、各ステップでお互い良好にコミュニケーションが取れるように、決めていく内容をまとめておく。
・評価者と人事スタッフは、部下の都合のよいフィードバック面接日程を調整する。

当日

・フィードバック面接時間は、30分から1時間が妥当である。
・評価者から部下への評価結果は、理論的に、かつ行動などの客観的事実をもとに説明し、わかりやすく伝える。
・評価者から一方的に伝えるのではなく、部下との相互コミュニケーションを意識し、部下が話す機会を多く取るように意識する。
・評価者から部下への質問は「はい、いいえ」または「AかBか」の択一回答を求めるものではなく、制限なく回答できる聞き方を心掛ける。
・今後会社や評価者が求めるスキルがあれば明確に伝え、部下のモチベーションアップにつなげる。
・必要であれば、評価基準について、部下と評価者で、再確認する。
・良い人事評価が出なかった部下には、「人事評価はあくまで仕事内容に対するものであり人格を否定しているわけではない」ことを伝えることも重要である。

まとめ

人事評価の運用の中で、部下のモチベーションを高め、育成していくためには、面談者によるフィードバック面談が重要だ。

フィードバック面談では、単に評価期間中の部下の評価結果を伝えるだけでなく、目標に対する取り組みを通して評価した部下の良かった点と修正や更なる努力が期待される点を、わかりやすく伝える。

面談成功のポイントは、部下の評価内容や行動プロセスをわかりやすく明解に伝えることと、部下との相互コミュニケーションを意識し部下が話す機会を多く取るようにすることだ。フィードバック面談の最大の目的は、社員の育成効果を高めることであるため、部下のモチベーションを上げて面談を締めくくるよう意識してほしい。

参考リンク

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