勤務間インターバル制度とは?働き方改革で見直す就業規則

2020.06.10 
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勤務間インターバル制度とは?働き方改革で見直す就業規則

働き方改革関連法」に基づき「労働時間等設定改善法」が改正され、勤務間インターバル制度の導入が事業主の努力義務として規定された。
2019年4月に施行された勤務間インターバル制度とは、仕事を終えた従業員に一定のインターバルを取らせる事を企業に推進するものである。

この記事では、勤務間インターバル制度のメリットに注目し解説する。

目次

勤務間インターバル制度とは

「勤務間インターバル制度」とは、終業時間から次の始業時間までの間に、一定時間以上の休息時間(勤務間インターバルという)を設ける制度のことであり、従業員の生活時間や睡眠時間を確保するものである。

具体的には、残業で帰宅時間が遅くなってしまった従業員に対して、次の日の業務開始時間を通常より遅い時間とするケースなどが考えられる。

勤務間インターバル制度は、ヨーロッパなどでは古くから導入されており、EUでは終業から始業まで最低11時間の休息時間を設けることが義務付けられている。
しかし日本では、勤務間インターバル制度は企業の努力義務とされており、従業員に一定のインターバルを取らせることが法律で義務化されているわけではない。
すなわちペナルティもない。しかしながら、厚生労働省では従業員の健康確保とワークライフバランスを確保するための策として、勤務間インターバル制度を推進している。

勤務間インターバル制度は、措置義務として法律で定められているわけではないので、制度として導入する場合は自由度の高い設計を行うことができる。
企業が勤務間インターバル制度を検討し、就業規則を見直す際には、厚生労働省が公開している「モデル就業規則」が参考になる。

勤務間インターバル制度導入のメリット

勤務間インターバル制度導入のメリットは、大きく次の3つが挙げられる。

●睡眠時間確保によって生産性が上がる

睡眠時間が少ないと、眠気を引き起こし、集中力が低下する。
また睡眠には、心身の疲労を回復する働きがあるため、睡眠が不足することで健康上の問題が生じ、生活習慣病のリスクにもつながると言われている。

勤務間インターバル制度を導入することで、従業員は睡眠時間を確保しやすくなる。
これによって従業員の健康が維持され、結果として企業の生産性が上がるのである。

●従業員のワークライフバランスが実現できる

勤務間インターバル制度導入によって、従業員は家族や友人と過ごす時間や、自身のスキルアップのための自己啓発、地域活動への参加などの時間を増やすことが可能となり、ワークライフバランスを実現できる可能性が高まる。

●魅力ある職場づくりを実現できる

勤務間インターバル制度導入は、従業員の多様な働き方に応えるにもなり、従業員にとって働きやすい職場づくりが実現される。
その結果、従業員の離職抑制や求職者への魅力訴求にも効果が期待される。

導入事例から学ぶ導入方法

勤務間インターバル制度は、企業に義務として法律で定められているわけではないため、企業独自の方法で運用することができる。
確保するインターバル時間は8時間から11時間の間で、企業の実態に応じて定められるケースが多い。

厚生労働省の「勤務間インターバル制度導入事例集」では、勤務間インターバル制度を導入している企業の制度内容や導入経緯などを紹介している。自社にこの制度を導入する際にはぜひ活用してほしい。

就業規則の整備を行うには

厚生労働省のホームページにはモデル就業規則が掲載されている。就業規則を整備する際は主に下記の1~3について定めることが推奨されている。

1.休息時間と翌日の所定労働時間が重複する部分を労働とみなす場合の規定
2.始業時刻を繰り下げる場合の規定
3.災害その他避けることが出来ない場合に対応するための規定

参考 厚生労働省 モデル就業規則について

まとめ

・「働き方改革関連法」に基づき「労働時間等設定改善法」が改正され、勤務間インターバル制度の導入が事業主の努力義務として規定された。

・「勤務間インターバル制度」とは、終業時間から次の始業時間までの間に、一定時間以上の休息時間(勤務間インターバル)を設ける制度のことであり、従業員の生活時間や睡眠時間を確保するものである。

・「勤務間インターバル制度」については、現在はまだ企業の努力義務とされており、従業員に一定のインターバルを取らせることが法律で義務化されているわけではない。

・勤務間インターバル制度導入のメリットは大きく分けて「睡眠時間確保によって従業員の健康が維持され結果として企業の生産性が上がる」「従業員のワークライフバランスが実現できる」「魅力ある職場づくり実現できる」の3つが挙げられる。

・企業が勤務間インターバル制度を検討し、就業規則を見直す際には、厚生労働省が公開している「モデル就業規則」が参考になる。

 

参考リンク

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