人財の「見える化」を実現すると「個人」「組織」「会社」が見えてくる

2018.12.20 
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人財の「見える化」は人材管理の視点になり、タレントマネジメントという表現がよく使われる。

ただ、日本では旧来からある給与や勤怠状況の管理のみに留まっているケースがまだ多く、人財の「見える化」の本来的な役割は社員個人の給与・勤怠はもちろんのことキャリア・研修の受講履歴・個人特性・希望業務範囲など、より細かい粒度で議論をされる部分となる。

HRテックを活用したタレントマネジメントの実施

給与や勤怠の管理のみならず、従業員の詳細なリソースまで網羅することができれば、戦略的なタレントマネジメントが行えるようになる。
従来の業務だけでも膨大なデータに目を通さなければならない人事担当者にとって、タレントマネジメントを実施することは、これまで以上に多くの従業員データを管理し、そこから次の打ち手を判断していくことが求められることになる。従来の業務が更に増えることが懸念される中、そこに有効に働くのがHRテックの活用だ。

折しも2018年10月、タレントマネジメントシステムの導入実績を多く持つ企業が経済産業省委託事業におけるIT導入補助対象サービスに認定された。これにより、タレントマネジメントシステムを検討している企業が、IT導入補助金への申請、採択されて導入に至った場合には最大50万円の補助が受けられるようになった。この一例からも、タレントマネジメントシステムは今、重要視されていることが窺える。

タレントマネジメント、人材の見える化は人材データベースの整備から始まる。

個々の従業員の能力、資格、研修の受講歴や記述式のアンケートデータは、個人の資質、傾向、特性を見るための重要な情報原である。各部署や企業全体の中で、そこに所属する従業員がどのような傾向を持っているかを集約されたデータから解析することで、最適な人材配置や 配置のミスマッチによる離職率の改善などに活かすことができる。

帝国データバンクのリサーチによると2018年上半期は人手不足による企業倒産が前年同期比40.7%増、過去最高となっている。業種で見るとサービス業が最多の比率、過去5年半の類型では道路貨物運送が最多であった。

出典元:「人手不足倒産」の動向調査(2018年度上半期) 帝国データバンク

道路貨物運送業大手のヤマト運輸は2018年5月からフルタイム勤務のセールスドライバーとして入社する社員全てを正社員として採用している。また既に在籍中のフルタイムの契約社員5000人についても本人が希望すれば正社員を選択できる人事制度に改定したことで知られている。

まとめ

労働人口減少に伴い優秀な人材、労働力の確保は企業にとって重要な課題であり、早急な対策が必要なのだ。
高度成長期の時代は、設備、つまり物への投資の時代であった。それから技術への投資の時代、情報への投資の時代を経て、現在は人への投資の時代へと入っている。

何千人、何万人と、規模が大きくなればなるほど従業員一人ひとりを常に正確に把握しておくことが難しくなる。どれだけ自社の人材の見える化ができ、人事として次の打ち手を明確に掴めているかは、今後の企業の業績を左右する大きな要素と言えるだろう。

参考リンク

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