【2018年度】健康経営とは?健康経営の実状と今後の課題について

2018.06.28 
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日本の企業のキャリアは60歳で定年をむかえ、その後は仕事を引退して年金生活に入るのが一般的な流れであった。

しかし、少子高齢化による労働生産人口の減少を受け、企業は社員の雇用延長を積極的に行う事が重要な課題となってきた。
その中で問題となってくるのは、従業員の健康状態の悪化である。

従業員の健康状態の悪化は、生産性を下げる結果となり、更には人材の定着率を悪くして有能な人材の流出を招きかねない。

従業員の健康増進を図ることが結果的に企業の生産性を上げ更には企業イメージの向上を促進させる結果となり、いわば「投資」と捉えて健康経営を推進することが中長期視点では必要であろう。

この中長期的な視点に立った「投資」を外部から評価する指標も出てきており、経済産業省と東京証券取引所が共同で平成27年に「健康経営銘柄」を選定する取組みを開始した。

健康経営、健康経営銘柄とは?

「健康経営銘柄」というのは、企業として従業員の健康管理や生じる問題を経営的な視点で捉え、戦略的に改善に向けた行動に取り組んでいる企業を評価するものだ。

なお健康に対する問題や課題に組織を挙げて取り組み、経営判断をすることを「健康経営」と呼ぶ。

健康経営による、企業を挙げた従業員の健康改善対策や取り組みは、従業員の活力向上や安定した労働力維持にもつながる。
これは結果として業績や企業価値といった企業評価向上はもちろん、昨今においては投資家や株主の投資材料の1つとしても有用である。
なお、健康経営銘柄の選定対象となるのは、東京証券取引所に上場している全企業だ。
この中から原則1業種1社を「健康経営銘柄」として平成27年より選定しており、平成30年で第4回を迎えた。

また平成29年からは、未上場企業等に対しても「健康経営優良法人認定制度」が開始された。これは、日本経済団体連合・日本商工会議所等の組織から構成される「日本健康会議」による認定制度だ。

健康経営の実状と今後の課題

ここでは平成30年に経済産業省から報告された「健康経営銘柄2018」から実情を分析した(※1)。
なお今回調査対象となった企業は1,239社である。

健康経営を評価する上で欠かせないのが、経営トップの協力姿勢だ。
実際に「従業員の健康保持・増進の最高責任者」に対する質問では、経営トップが最高責任者として関わる企業が46.5%だった。

第1回では同アンケートへの回答結果が5.3%であり、3年間で約8.8倍の増加となっている。
健康経営に対する経営トップをはじめ、取締役の従業員に対する認識に大きな変化が起きているのをお分かりいただけるのではないだろうか。
それに対して企業が今後の課題として認識しているのが、政府内でも問題となっている「労働時間の適正化、ワーク・ライフ・バランス確保」だ。
64.7%の企業が課題として認識している。

続いて生活習慣病関連の問題である「生活習慣病等の高リスク者の重症化予防(45.4%)」、「生活習慣病等の健常者の発生予防(44.5%)」だ。
健康経営を進めていく上では「従業員の働き方」、「生活習慣病の予防」を多くの企業が避けられないこと、そして組織としてどのように取り組むかが重要となってくる。生産性を高め、能力のある人材を働き方や健康不良の面で離脱させないためにも、時代に合わせた早急な取り組みが企業や組織に求められているとも言い換えられる。

まとめ

今回は健康経営銘柄並びに健康経営に関する説明をはじめ、健康経営の実状とその課題について紹介した。
企業として健康経営に取り組むためには、まずはトップやその脇を固める取締役たちが健康経営の組織における重要性を認識することが第一歩だろう。

引用元:※1健康経営銘柄2018選定企業紹介レポート(PDF形式:5,325KB)
参考:経済産業省 「健康経営銘柄」経済産業省 「健康経営の推進」

 

 

参考リンク

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