日本のHRテック業界の市場規模を海外と比較!世界のトレンドから考える日本の将来

2018.09.04 
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HRテック業界において日本と海外とを比較したとき、市場規模と投資額にかなりの差が見受けられる。
市場規模が一番大きいのはアメリカであるが、人事の施策が日本より5年~10年早いと言われており顕著にその差は出ている。

セグメント別にみると採用管理の領域はマネタイズがし易い状況もあり、市場規模や投資額は大きい。
労務関係や労働生産性を意識したソリューションを持ったプレイヤーの数には少し差があるように見て取れる。
(ただ、この当たりは今後、日本事情でも増えていく)

この記事では、日本のHRテック業界の市場規模と海外の市場規模とを比較し、世界のトレンドから日本に必要なHRテックについて解説する。

日本のHRテッククラウド市場規模と世界の市場規模

ミック経済研究所のリサーチによると、日本国内における2018年度のHRテックのクラウド市場規模は250.8億円となり、2017年と比較すると139.7%の伸びをみせ、本格的な成長へ移行したといえる。
2019年度は、前年比141.5%の355.0億円、2023年度には1000億円以上の市場規模になると予測されている。

一方、世界のHRテック市場に目をやるとCB Insights社(米国:ニューヨーク)の調査で、世界のHRテックの市場規模が140億ドルという中、2012年から2016年の5年間では、アメリカがそのシェアNo.1で世界の市場の62%を占めている。
ついで二位がイギリスの6%、そのあとにインド、カナダがそれぞれ4%、中国3%と続くが後続の国はいずれも世界シェア一桁台のパーセンテージにとどまっている。

140億ドル(約1兆5400億円)の62%というと日本円にして約9548億円となる。
日本の2018のHRテックの市場規模250.8億円と比較すると、日本の市場はアメリカのわずか2.7%にも満たないのが現状だ。

HRテックのアメリカや日本のこれまでの流れを見てみると、生産性向上や手続き効率化のための人事システムやサービスの導入が始まりといえるだろう。
そこから従業員の能力、パフォーマンスの最大化や、適材適所な人員配置を実現するタレントマネジメントシステムやラーニングシステムなどのHRテックの活用が普及し始めた。

その後アメリカでは2014年から、日本では2017年あたりから人事情報の一元管理とデータ分析を活かした人事評価やピープルアナリティクス、エンゲージメントシステムの導入が進んでいる。

日本のHRテッククラウド市場規模の将来

日本ではまだHRテックを活用するためのデータの蓄積、あるいは整備や管理が十分に進んでいないなどの課題もある中で、自社内向きのHRテック導入がここ数年で始まっている。
アメリカではすでにさらなるステップとして、外部人材のマネジメントやチームの生産性を向上させるための、フリーランスマネジメントシステムに注目が集まっている。

日本はここ数年でようやく政府の働き方改革などの政策もあり、正社員、契約社員や派遣、アルバイト以外にも、リモートワークやクラウドソーシングなど、様々な働き方の選択肢が増えてきたが、もともと人材の流動性が高いアメリカでは、5〜10年後にはフリーランス人材が半数を超えると予測されている。

そのことから、海外ではHRテックも社内向けから今後は社外の人材に向けたものに注力されてく方向に向かっている。

しかし、日本は終身雇用制度がベースに色濃く影響を与えている労働環境があり、アメリカの事情との間に大きな違いがあることを考慮しなければならない。
そのため、日本でのHRテックの今後については世界のトレンドを意識しながらも、日本に最適なシステムを慎重に見極めていく必要がある。

「日本におけるHRテックの今後の可能性について徹底解説」では日本企業でも普及しているHRテックの活用による現場での変化やメリット、今後の動向を紹介しているので参考にしてほしい。

まとめ

現在の日本では、働き方改革の後押しもありHRテック市場規模は成長傾向にあるといえるだろう。
しかし、日本のHRテック業界を海外と比較すると、市場規模と投資額にかなりの差が見受けられる。

海外とは労働環境が違う日本では、人事の施策が日本より5年~10年早いと言われるアメリカをはじめとした世界のHRテック業界のトレンドを参考にしながら、日本に最適なHRテックの活用を模索することが重要といえるだろう。

参考リンク

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