生産性向上とは?働き方改革推進ための生産性向上対策と具体的な取り組み

2018.08.15 
3,788

日本社会は少子高齢化、人口減少の時代に突入している。
人口減少が日本企業に与える最大の影響は労働生産人口の減少である。
働き手が少なくなる状況は確実に来ているのである。

企業には、労働生産人口の減少による限られた人材の中で、生産性も成果も上がるような仕組み、取り組みが早急に求められている。
その取り組みとして、国をあげて推進しているのが「働き方改革」である。

今回は、生産性向上とは何なのか、働き方改革推進のための生産性向上対策と具体的な取り組みについて考える。

そもそも「生産性向上」とは何なのだろうか?

働き方改革、健康経営の重要性が高まるにつれて、声高々と言われるようになったのが「生産性向上」である。
企業に求められている「生産性向上」とは一体何なのだろうか。

これまで企業においては、投じた労力や人材量が多いほど、より良い商品やサービスが提供できるものと思われていた。
しかしこの数年間で労働生産人口の減少に拍車がかかり、より少ない労力や投資で、最大限の効果を発揮できることの方が重要であると認知されはじめたのだ。

つまり「生産性向上」というのは、これまで豊富にあると思われていた人材や資金といった労働資源を無駄遣いすることなく、「てこの原理」のように最小限の力で最大限の成果を上げるための工夫や考えといった企業努力や行動のことなのである。

「生産性向上」のために企業ができる取り組みとは?

労働生産人口の減少の波を受けている以上、企業が成長を継続するためには、生産性向上に向けて対応していくことを避けては通れない。
では、生産性向上のために企業ができる具体的な取り組みにはどのようなことがあるのだろうか。

最初の取り組みとしては、自社の生産現場の現状を把握するということが必要だ。
現場の状況や従業員が抱える問題の本質を把握せずに、生産性向上と経営陣が銘打っても乖離が生じることが多い。

生産性向上に向けた対策は本質的な問題を解決せずに、世間に向けたポーズだけで実施しても、現場や従業員へ制度を押し付ける形になり、負荷が増えた従業員が企業を離れるという、本末転倒な結果になることも考えられる。

併せて意識したいのが、「生産性向上のための不要な労働」を従業員たちに課していないかである。
問題を洗い出すための一時的な負荷は仕方がないものの、ただでさえ時間がなく忙しい中で提出する書類が増えるなど、生産性向上という名目で従業員への労働負荷が以前よりも高まっていては、目標を達成することは難しい。

効率性だけを求める考え方では、かえって労働環境を悪化させる危険性もある。
安易に画一的な施策導入にとどまらず、個人と組織レベルの両面で生産性を問うことが成果につながる近道となる。

生産性向上を実現した企業の事例

国は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援し、生産性を向上させた企業に助成金や補助金を支給している。
実際に、業務の効率化や働き方の見直しなどを実施して生産性向上を実現し、ワークライフバランスの推進や、賃金の引上げを行った事例を紹介する。

・事例1(事業の種類:情報サービス業等)
日報作成業務と出退勤管理業務に重複が発生し、報告業務が非効率になっていたため、業務改善助成金を活用し勤怠管理システムを導入。
個別に行っていた日報作成と出退勤管理を統合して実施できるようになり、報告作成時間が短縮。管理者が各社員の出退勤状況を簡単に把握できるようになり、労働時間の長い社員に対するフォローもしやすくなった。

・事例2(事業の種類:飲食業)
人材育成や業務改善は、社長の経験と勘に多くを頼っている状況であった。そこで、助成金を活用してコンサルタントによる職務評価制度の導入や各種業務マニュアルを作成。
人材育成の強化によって生産性が向上し、1人の従業員の時間給(事業場内最低賃金)を60円引き上げた。

参考:厚生労働省 生産性向上の事例集

生産性向上のために企業が具体的に取り組みたい健康経営

従業員が健康な状態で勤務できることは、企業の生産性を向上させる。
従業員の健康維持を企業が経営戦略として具体的に取り組むことを「健康経営」という。
健康経営は、日本の少子高齢化による人材不足に対応するための施策として経済産業省も注目し、「健康経営優良法人」を認定するなど、推進に積極的だ。

生産性向上のために企業ができる具体的な取り組みとして、健康経営を経営戦略として考えていく事は、人材不足を乗り切り、従業員の生産性向上のために必要であろう。

※健康経営について詳しく知りたい場合は下記のリンクが参考になる。
健康経営の実現と生産性向上の関係性について徹底解説
中小企業でも実現可能な健康経営の施策と具体的な事例について
働き方改革を実現する為に必要な生産性向上と健康経営とは

まとめ

・「生産性向上」とは労働資源を無駄遣いすることなく、最小限の力で最大限の成果を上げるための工夫や考えといった企業努力や行動のことである。

・企業側が出来る取組みとして自社の生産現場の現状を把握するということが大切であり、個人と組織レベルの両面で生産性を問うことが成果につながる近道となる。

・生産性向上のために企業が具体的に取り組みたい施策に「健康経営」がある。

参考リンク

関連記事

close
資料ダウンロード 健康経営に関する意識調査レポート 2018-2019 「働きがい」の源泉とは何か? 無料 資料ダウンロードする