一般的に言われているビッグデータと人事ビッグデータの違い

2018.07.10 
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「ビッグデータ」という言葉の意味は、業界や組織によって細かいレベルで変化するが「通常の処理速度や容量では処理しきれない内容のデータ」と定義すると、ある程度全体を網羅することが出来る。

代表的なのはAmazon、Facebookなどが情報ビッグデータを広告配信に活用したり、Googleがあらゆる音声ビッグデータを、音声認識アルゴリズムの改善に活用したりしている。

一方で人事ビッグデータは、社員が入社前の採用から育成、評価から配置、抜擢などを含めた一連の社内人事的なイベントの中で蓄積されたデータを一般的には指す。

今回は一般的な意味でのビッグデータと人事ビッグデータの違いについて解説する。

ビッグデータの定義とは

大まかな形でこれまでの一般的な視点から、ビッグデータは上記のように捉えることができるが、近年のビッグデータの普及により、平成29年に総務省はその利活用を促進していくために、平成29年版情報通信白書「ビッグデータの定義及び範囲」の中でビッグデータの定義を4つの区分に分けて明確に定義している。

1.政府、国や地方公共団体が提供する「オープンデータ」
2.企業の暗黙知(ノウハウ)をデジタル化・構造化したデータ(「知のデジタル化」と呼ぶ)
3.企業のMtoMデータ:生産工場などのIoT機器から収集されるデータ
※具体的な例としては、橋梁に設置されたIoT機器からのセンシングデータ(歪み、振動、通行車両の形式・重量など)等が挙げられる。
4.個人の属性に係る「パーソナルデータ」
(以上、1〜4は総務省ホームページ上記URLからの抜粋。)

人事ビッグデータという言葉が指すものの中には2,3の産業ビッグデータも一部含まれるが、その大部分は4の「パーソナルデータ」に該当する。

パーソナルデータには個人がいつ、どこへ、どのような手段で移動したかという情報や、日々の行動、言動、嗜好、購買、ウェアラブル機器から得られる情報など、個人に関わる様々な情報が含まれる。

その中で、平成29年5月に個人情報保護法が改正されたことで、厳密に法律で定められた「個人情報」と、個人を特定出来ないようにデータを加工した「匿名加工情報」を「パーソナルデータ」として区別した上で、そのどちらもが人事ビッグデータには含まれる。
「個人情報」との境界が曖昧なものも含まれているので、人事担当者はデータの取り扱いの際に十分な配慮が必要となる。

人事ビッグデータの活用方法とは

人事ビッグデータには採用書類や人事、給与、労務、社会保険などの整理、構造化されたデータもあれば、例えばメールの文章や音声、動画、面談の際の社員の言動など、整理されずに蓄積される非構造化データも存在する。

この構造化されていない部分のデータを活用する例としては、仕事に対する満足度や、人間関係、健康状態に関する情報などを収集蓄積し、離職しそうな社員を予測しサポートしたり、社員のコンディション管理をしたりすることで人材の流出を防止する。

あるいはタレントマネジメント(人材の見える化や、適材の採用、配置、組織開発など)をする、といったことが現在は人事ビッグデータ活用の大きな柱となっている。

まとめ

1.一般的なビッグデータと人事ビッグデータとは意味が異なる。
2.人事ビッグデータの大部分は「パーソナルデータ」に該当する。
3.人事ビッグデータは構造化されたデータと非構造化されたデータがあり、人材の流出防止や社員のコンディション管理などに活用されている。

参考リンク

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