オウンドメディアリクルーティング アワード2019 人材獲得につながる、 自社情報発信の取り組みとは?
オウンドメディアリクルーティング アワード2019 人材獲得につながる、 自社情報発信の取り組みとは?

世界No.1求人検索エンジン*「Indeed(インディード)」の日本法人であるIndeed Japanは、2019年11月28日(木)、「オウンドメディアリクルーティングアワード2019」の授賞式を開催しました。空前の売り手市場の中、自社の成長のエンジンとなる高付加価値人材を獲得していくために、「オウンドメディアリクルーティング」に力を入れる企業が増加しています。そうした中、オウンドメディアリクルーティングを積極的に取り入れながら、能動的に採用を行っている先進的な企業を表彰する同アワードは、今年が初めての開催。表彰式の他、受賞企業5社によるパネルディスカッションも行われ、各社のオウンドメディアリクルーティングの取り組みや成果について、活発な議論が交わされました。この記事では、授賞式およびパネルディスカッションの様子をリポートします。
*出典:comScore 2019年3月訪問数

これからの時代を生き抜く採用手法、 オウンドメディアリクルーティング

これからの時代を生き抜く採用手法、 オウンドメディアリクルーティンググランドハイアット東京で開催されたアワード授賞式には、約150名の採用責任者・担当者が出席。オウンドメディアリクルーティングに対する注目度の高さが感じられました。最初に、Indeed Japanの代表取締役/ゼネラルマネジャーの高橋信太郎氏が登壇し、開会挨拶とアワード総括を述べました。

オウンドメディアリクルーティングとは、自社の運営するメディア(自社サイト、ブログ、SNS、社員の発信等)を軸に、高付加価値人材に自社主体で直接メッセージを発信し、共感を喚起することで人材獲得につなげていく能動的リクルーティング手法です。
「We help people get jobs.」をミッションとするIndeedは、2018年10月に「オウンドメディアリクルーティングプロジェクト」を発足。これまで4回の「オウンドメディアリクルーティングサミット」の開催、情報発信など、多様な形でオウンドメディアリクルーティングを広く社会に認知させる取り組みを実施しています。こうした活動を続けてきたことから、「オウンドメディアリクルーティングアワード2019」は初年度の開催ながら、多くの企業からエントリーがありました。

「総合力の高さ、突出したコンテンツ、意外性のあるアプローチなど、それぞれの企業に特徴があり甲乙つけがたく、審査会も非常に盛り上がった」と高橋氏は振り返り、最後に「オウンドメディアリクルーティングの浸透により、日本の採用市場が今よりもっと豊かになると確信しています」と、締めくくりました。

受賞企業5社を発表! グランプリは...

続いて、受賞企業が発表されました。多くのエントリー企業から、グランプリ1社、入賞4社が選出されました。受賞企業は2020年5月に米テキサス州オースティンで開催される、世界最大規模のHRカンファレンス「Indeed Interactive 2020」に招待されます。

入賞企業4社

■オイシックス・ラ・大地株式会社

■オイシックス・ラ・大地株式会社

2019年6月に、採用サイトのリニューアルを行った同社。採用サイト内のコンテンツの充実度はもちろん、社員が社外メディアやSNSなどで発信した情報も集約され、読者目線の設計になっていることが評価されました。
■株式会社コロプラ

■株式会社コロプラ

メンバーの個性や社風がダイレクトに伝わる「コロプラBe-ars」。スマホアプリを運営する企業ならではのUI設計も特徴的です。職種やチームの垣根を超えて意見を出し合い、面白いモノを創り上げていく企業文化の体現と言えるメディアです。
■株式会社ディー・エヌ・エー

■株式会社ディー・エヌ・エー

オウンドメディア「フルスイング」の他、事業部別のメディア、職種別のブログなどを運用し、職種ごとにカスタマイズされた情報を提供している同社。求職者目線に立ったオウンドメディアリクルーティングのお手本のようなサイトです。
■合同会社DMM.com

■合同会社DMM.com

多岐にわたる事業を展開する同社ですが、自社の魅力を外部に伝えきれていないという課題から、「いいところも悪いところも率直に求職者に伝える」取り組みを行っています。コーポレートサイトは情報が整理されたシンプルな設計に。そしてオウンドメディア「DMM Inside」は、技術やカルチャーの情報を分かりやすく発信している点が評価されました。

グランプリ

■サイボウズ株式会社

■サイボウズ株式会社

オウンドメディア「サイボウズ式」を軸に、採用サイトや、エンジニアサイト「CybozuTech」などを運営しているサイボウズ。自社の魅力を能動的かつオリジナリティあふれる形で発信しています。現在は、キャリア入社の2〜3割が、「サイボウズ式」が入社の決め手になっているそうです。
人事本部部長兼チームワーク総研研究員の青野誠氏は、「『チームワークあふれる社会を創る』をビジョンに掲げる当社では、採用活動においても、人事や経営のみならず、広報やエンジニア、営業も一緒に行っています。今回のグランプリは、チームサイボウズ全体に頂いたものだと思っています」と、喜びの言葉を述べました。

受賞企業5社によるパネルディスカッション

受賞企業5社によるパネルディスカッション 受賞企業の発表後には、受賞5社に加え、アワード審査員を務めた株式会社サイバーエージェント取締役人事統括の曽山哲人氏がモデレーターとして参加し、パネルディスカッションを実施しました。

■PVよりも大切なことは......

各社の取り組みや苦労、成果など、様々なテーマで議論が広がりましたが、話題に上がったのは、オウンドメディア担当者の頭を悩ませる「PV」です。どの企業も、はじめはPVを指標に据えていましたが、運用していくうちに変化していったそうです。

サイボウズの青野氏は「オウンドメディアはPVを気にして、必死に集めることをしがちです。しかし、私たちはそこにとらわれず、自分たちが良いと思った記事を発信していきました。そのかわり、Twitterなどでの具体的な反応や声を気にしています」と、語りました。

「大切なのはPV数を稼ぐことではなく、“たった一人の求職者”に届く良い記事を書いて、入社していただくこと」と言い切ったのは、コロプラの多家氏。求職者が知りたい情報にリーチできるよう導線も工夫し、「募集要項に、そのポジションの面接官や、チームメンバーの記事を貼ったりしている」と、ポイントを紹介しました。

「当初は、話題にしようと“バズる”記事作りをしていました」と話すのは、ディー・エヌ・エーの榮田氏。しかし調査を行ったところ、入社前に『フルスイング』を見たという人はわずか3割という結果に。そこで、社員やリクルーター、転職エージェントなど、様々な人の協力を得て、求職者が欲しい情報がどのようなものかを探り、コンテンツ作りに活かしていきました。現在では、入社する人の8〜9割が『フルスイング』を読んでいるそうです。

■社員にとって「誇り」となるメディアに

どんな情報を、どのように伝えていくか。これも、各社が工夫を凝らして特徴を出しています。DMM.comの林氏は、「リアルな情報を届ける」ことをポリシーとして挙げています。たとえば、フレックスタイム制度を導入した際の成果について紹介した記事(https://inside.dmm.com/entry/2019/08/28/flextime)では、良いところばかりではなく課題についても、具体的な数値も示しながら伝えています。

オイシックス・ラ・大地の小川氏は、「社外の方はもちろん、社内のメンバーにも興味を持ってもらい、かつ誇れるメディアに育てていくことを意識している」と語りました。社内から「うちのチームをぜひ取り上げて欲しい」と依頼が来ることも増えてきたそうです。
受賞企業5社によるパネルディスカッション

■社内の巻き込み方

良質な記事を作成するには、社内を巻き込み、協力体制をつくることも重要です。
コロプラの多家氏は、「一番大事にしている運営方針は、『現場ファースト』。だから原稿の締め切りも絶対ではなく、極力社員に負担をかけないようにしています」と、現場の協力体制をつくるための気遣いの大切さを語りました。

また、DMM.comの林氏は、「採用は人事だけでするものではなく、部門の仕事でもあります。オウンドメディアはWebサイトだけではなく、社員自らが媒体となって発信していくことも重要だと思います。当社の開発部門では、『魅力的なチーム・会社であることを打ち出し、高めていく行動』が評価項目に入っています。そのため、エンジニアが自主的に自社の魅力を発信する行動ができているのだと思います」と、話しました。

■オウンドメディアの成果

求職者に伝わる記事、社員が誇りに思えるメディアをつくり、発信することができれば、企業の採用力も上がっていきます。
オイシックス・ラ・大地では、同社をよく知る外部ライターと一緒に企画を練ることで、記事の質も高まっているそうです。小川氏は、「昨年より直接応募の数は2倍に、内定承諾率も15%アップしました。『記事を見ました』という応募者の声も増えています。採用広報だけの力ではありませんが、確かな手応えを感じています」と述べました。

ディー・エヌ・エーの榮田氏は、「『フルスイング』の記事をもとに、面接官と候補者の話が弾んだといった声が日常的に聞こえてくる」と言います。候補者は、『フルスイング』を事前に読み込むことで同社のカルチャーや人を理解した上で面接に臨むことができ、面接官もそれを踏まえてより切り込んだ話ができるため、ミスマッチ防止にもつながります。

サイボウズの青野氏は、「会社から『記事をシェアしてくれ』と命じたことは一度もないですが、社員が共感した記事を自主的にシェアしてくれています。それが、緩やかなリファラルにつながっていると思います」と語りました。また、既存社員のリテンションといった影響にも言及。「理念やビジョンをそのまま伝えてもなかなか浸透しませんが、オウンドメディアで様々な角度から解説・探究している記事を社員が読むことで、理念の浸透・理解につながると思います」。

最後に曽山氏が、「PV数を指標にするよりも、求職者一人ひとりを意識した記事を届けることが大切です。そして、社員がシェアしたい、自社を誇りに思えるメディアに高めていくことで企業力が向上します。これを続けていくと、採用のミスマッチがなくなり、最終的に素晴らしい採用に繋がるという学びがありました」と、パネルディスカッションを総括。授賞式は、オウンドメディアリクルーティングのさらなる発展の可能性を感じさせ、終了となりました。
求職者の価値観は多様化し、これまで採用において人気の高かった企業が新興企業にその場を奪われ始めています。 採用で成功している企業の多くは、こうしたバリューを大切にし、積極的に求職者へと働きかける姿勢がみてとれます。また、企業が求めるスキルや人材像を求職者に適切に理解してもらい、マッチング精度を高めるためにはジョブディスクリプションの定期的な見直しや最適化も有効でしょう。企業はオウンドメディアリクルーティングが求職者との重要なタッチポイントであることを認識し、取り組みを推進する必要があります。 オウンドメディアリクルーティングページでは、更に具体的な方法をご紹介しております。ぜひ、こちらもご覧ください。

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