先日、「研修効果測定セミナー」を行いました。
その中で「研修はやりっぱなしになる理由」を話し合うセッションがありました。

・成果をチェックする人がいない
・継続する仕組みがない
・上司に丸投げする
・目標が曖昧

などの意見が出たあと、「研修の成果と仕事の成果が結びついていない」という意見に集約していきました。
参加者の中で、

・外資系企業で働いていた人
・グローバル人材を育成している人
・英語教育を行っている人

がいたので、海外(特にアメリカ)と日本の研修の違いについてディスカッションしました。
外資系企業で働いていた人がこう言いました。

「外資系企業だと1ヶ月に1回程度、上司と部下の業績についてのコミュニケーションがあります。そこでもし問題があったら上司の問題になるので、上司はどうなりたいかと部下に聞きそれを支援します。部下から『この研修に行きたい。このようなスキルをつけて、この問題を解決したい』と提案を受けたら、その研修予算や機会(時間)を確保すべく上司は奔走するのです。」

なるほど!と思いました。
研修に行くのはあくまで「仕事の成果を上げるため」であり、その成果の責任は上司にもある。
よってその上司は、部下に成長してもらうために支援するというのです。
研修予算に関しても部門予算をかけているでしょうから、成果が出なかったら上司は大変です。
結果責任を問われてしまいます。
まさに、職場と研修が一体になっているんですね。

一方、日本はどうでしょうか。
業績の責任が部下任せになっていないでしょうか?
成長するのは本人次第とはなっていないでしょうか?
現場が切望している研修がいったいどれくらい行われているのでしょうか?

これだけ「やりっぱなしの研修」がテーマになっているのですから、職場と研修がバラバラなのが実態だと思います。

では、どうしたらもっと職場との連携をとることができるのでしょうか?
それには、もっと職場のニーズに応じた研修を設計する必要があるということです。
専門的には「ニーズアセスメント」と言いますが、そんな難しいことを言わなくてもよいです。
まず研修の受講生の上司と話してほしいと思います。
研修が終った後に「どのような行動が根付いてほしいか」を。
研修企画の一番最初は、受講生を送り出す上司と会うことです。

ぜひやってみて下さい。
きっと見えないことが見えてくると思います。


さあ!
『研修担当の皆さん! 研修前に受講生の上司に会って行動変容ニーズを探ろう』
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