「合宿研修」というものがあります。
2日間~3日間、研修所やホテルで缶詰めになって研修を行う方式です。
日頃の業務から離れて、じっくりと話し合ったり、考えたりすることができるという点で合宿型の研修を実施している企業が多いようです。
ただ、それ以外の目的もあります。それは、「社員同士が腹を割って話し、気持ちを一つにしたい」ということです。
そのためか、夕方まで研修を行った後に、懇親会を行う企業があります。
私は、この仕事を始めたばかりのころは、「せっかくの合宿研修で、夜の課題を出したいのに、お酒を飲んだら台無しだ・・・」と、懇親会をあまり快く思っていませんでした。
しかし、ある時から気が付いたのは、懇親会を行った次の日の研修は、ディスカッションが非常に活発になるということです。
1日目は少しギクシャクしていたメンバー同士も、本音で喧々諤々と語りあう場面が見られるようになります。
これは、少しお酒が入り、本音が出やすい状況の懇親会で、ざっくばらんに語り合った効果なのです。
「懇親会」という言葉はついていますが、実際は
「今の仕事のやり方」
「職場の改善」
「若手の育成」
など、こちらが何の指示もしていないのに、夜が更けるまで熱く語り続けてる場になっていることが多いようです。

京セラの稲盛会長も、社長時代に各現場を回り従業員とお酒を酌み交わしながら本音で会話を繰り広げました。
(コンパと呼んでいます)社長が直々に現場に顔をだし、一緒にお酒を飲みながら熱く語ってくれる。
その場にいる従業員は心が熱くなったに違いありません。

このように「本音を言える場」を意図的に作り、本音をぶつけ合うことは、日頃のコミュニケーションを活発化させ、強いチームづくりを加速させます。
もちろん、お酒が入っていなくても良いのです。最近は「パワーランチ」と称して、チームメンバー同士でお昼ご飯を食べに行き、色々と語り合っている姿を見ます。
会社ではない場所で、机を囲むことで「本音で色々と言える雰囲気」ができるのです。
また、チーム全員で「合宿」と称して1泊2日程度の会議を開いている企業も見かけます。
実際に会議をするのですが、会社ではない空間で色々と話し、夜はお酒も入れて熱を入れて語り合うことで、チームの一体感が一気に増すこともあるようです。

ご存知かもしれませんが、最近は会社の運動会を復活させる企業が徐々に増えているとか。
これは、仕事以外でチームを上げて協力したり、大笑いすることで気持ちがつながりやすくなる。
運動会をネタに話しながら、懇親会で本音で語り合う。そのような効果を狙ったものです。

皆様は、会社以外で「本音で語り合う場」を作っていますでしょうか?
一度試しに何か実施してみると、すんなり気持ちが一つになるかもしれませんよ。
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