終盤を迎える秋採用、皆さんの企業ではどのような成果が出たでしょうか?入社後も活躍する人材を採用するために秋採用で何をすればいいのか?そして、スケジュールも含め不透明な部分が多い16卒採用をどのように準備すればいいのか?重要なポイントをまとめてみました。
1.秋採用の振り返りポイント
「採用数が足りないからといって基準を落としてでも採用しなければと考えていくのは禁物です。」と前回お伝えしました。
実際に秋に就職活動をした学生に話を聞いてみると、決してベルの低い学生だけではなく、大手から内定をもらってはいるものの納得がいかず就職活動を続けている学生や、内定は持っていなくても人気企業の最終選考に残った学生もいます。
自社の秋採用では、他社がどんな選考でその学生をどのように評価したかを確認しておきましょう。秋採用で採用できた学生はある意味就職活動経験の長い学生です。
「しっかりと自分の会社選びの軸ができているか?」を確認しましょう。そして、その会社選びの軸を実際の言葉にして学生と共有しましょう。その際適性検査の結果を学生にフィードバックすることでより早い内省を促し会社選びの軸が見出しやすくなります。なぜその会社を志望するのか?なぜ、その仕事をしたいのか?この時期にしっかり確認できると入社後つらいことがあっても早期退職にならない自分にとってのよりどころになる可能性があります。

2.16卒採用の準備は何をすべきか?
ご存知のように16卒採用はリクナビなどの就職サイトのオープンが3月になり選考も8月からと大幅な後ろ出しになります。
このために懸念されることを企業にアンケート調査したところ、

■広報活動後ろ倒しの影響
1位.母集団の減少
2位.採用活動期間の短縮化

■選考活動後ろ倒しの影響
1位.選考日程の集中、他社とのバッティング
2位.特定学生への内定集中による辞退増加

などが挙げられています。
これらの懸念点を解消するために、多くの企業が3月以前の広報活動や選考時のフォローにリクルーターの導入を検討しています。このリクルーターは今までのように大学への広報活動ではなく、学生の母集団を確保するための活動として行っている企業が増えています。在学中である内定者をリクルーターとして活用する企業も増えてきています。
また、インターンの早期実施も多くの企業が行っています。現在もすでに秋採用のインターンが大手企業も含め行われ、表向きは選考ではないものの、裏では参加学生の評価が行われています。
このように、広報媒体を使った採用から、人的資源で採用する動きが中心になっています。リクルーターの制度構築と教育は16卒採用の重要なポイントになります。

事例紹介:内定者をリクルーターとして活用したメーカーA社次回もご期待ください
A社は、倫理憲章が始まった年から、毎年学生の応募数が減り続け、採用での苦戦を強いられてきました。就職媒体での母集団確保に限界を感じたため、リクルーターを活用し、社員だけでなく、在学中の内定者にもリクルーターとして学生探しをしてもらいました。成功のポイントは適性検査の結果を活用したリクルーター研修でした。内定者全体の特徴や内定者の一人一人の対人関係特性などをしっかりと伝え「どんな学生を探してくればいいか」「学生とどのように向き合えばいいか」を学んでもらったのです。
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