定例のチーム会議では、いつも何を行っていますか?

多くのチーム会議では、「仕事の進捗状況」を発表し合うことが多いのではないでしょうか。
進捗の発表は通常「うまくいっていること」「うまくいっていないこと」を発表し、検討し合います。
多くのマネジャーは、「うまくいっていること」「うまくいっていないこと」どちらの方に時間を割いて話し合っているでしょうか?
答えは、「うまくいっていないこと」です。「うまくいっていること」の話はそこそこに、「うまくいっていないこと」に多くの時間を費やすケースが圧倒的に多いのです。
営業部門の会議などでは、数字の進捗が遅れている「うまくいっていない人」がマネジャーに一方的に追及され、いわゆる「吊るし上げ」にされているケースも見かけます。

「うまくいっていない」点を解消し、「全体的にうまくいかせたい」という気持ちは分からないでもありません。
しかし、「うまくいっていない」点ばかりをくどくどと聞かされ、機嫌の悪いマネジャーの声を長い時間耳にし続けていて、「強いチーム」になりそうでしょうか?
もちろん、答えはノーです。強いチームになるどころか、意気消沈した「負け犬チーム」を作り出してしまうのがオチです。

良く考えてください。今「うまくいっていること」もありますよね。
「うまくいっていること」を、「もっとうまくいかせる」ことの方が、より成果が高まるのではないでしょうか?
そうです、会議の中では「うまくいっていること」の方にもっともっと時間を割くべきなのです。
「うまくいっていること」を発表したら、多くの場合は「それは良かった」程度で終わってしまいます。
しかし、重要なのは「なんで、うまくいったのか?」つまり、うまくいった要因です。
例えば、「今まで会うことができなかったクライアントの社長に会えた」というケースがあったとしましょう。
なぜ、会えたのでしょうか?アポイントを取る際のトークが良かったのかもしれません。
もしかすると、専務との信頼作りがうまくいって紹介してもらったのかもしれません。
ひょっとしたら、廊下で見かけた社長に直談判したのかもしれません。
いずれにしても、「社長に会えた」事実そのものよりも、「なぜ、会えたのか?」を分析することの方がはるかに大切です。

うまくいった要因が分かれば、他の人が同じようなケースでそれを活用することができます。
しかし、事実だけしか分からないと「すごいなー」だけで終了です。

この話を聞いて、「そりゃそうだろ」「当たり前だ」と思っている人も多いと思いますが、日本の企業では本当に「うまくいっていること」があっさりと流されているケースが多いのです。
日本人の真面目さが、「うまくいっていないことを解消しなくては!」という方に気持ちを向けてしまうのかもしれませんね・・・。

皆さんのチームでは、「うまくいっていること」をしっかり分析していますか?
もししていないようでしたら、早速次のミーティングから実施してみてください。
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