(入社意思を固め、入社後の戦力化を早める方法)
自社が内定を出した後も、採用活動を長く続ける企業や、秋採用などで採用数の不足を補う企業が今年は増えそうです。そのためにも辞退を防ぎ自社への入社意欲を高めなければいけません。有効な内定者のフォローについて考えていきましょう。
1.単なる懇親会では内定者フォローにならない!
内定者を集めて懇親会を行う企業が多く見られます。内定者同士の交流という意味はあるのですが、費用をかけた割には辞退が続くことがあります。

内定者フォローを内定者を「お客さん」扱いし接待することと勘違いしている人事の方々もよく見受けられます。
「フォロー」という言葉から懇親会などのイメージを持つのかもしれませんが、「内定者フォロー」の目的は
・「入社意思を固める」
・「“お客さん”から入社する当事者への意識転換」
・「入社後のギャップをなくし早期退職が無いようにする」
ことだと思います。

そう考えた場合、単なる懇親会では、この目的は達成されません。
内定者には接待ではなく自分と会社について深く考えさせることが重要なのです。内定者は「自分自身のやりたいこと」を考えて就職活動をしてきました。それと「自分自身がやれること」「自分自身がやるべきこと」がそれぞれ異なることを理解させましょう。これを「3つの輪」と呼んでいます。
この3つの輪が重なり合う部分が少ない場合に「内定辞退」「入社後の早期退職」が顕在化してきます。内定者には正しい自分の能力や適性をしっかりと理解させるFBを行い、やるべきことを理解させるために自社の仕事内容を正しく理解させましょう。

事例紹介:内定者懇親会だけでなく内定者の自己理解を促すFBや入社後の仕事を進めるうえでの注意点を伝えることによって内定辞退を防ぎ早期退職を防止!

流通のD社は、毎年内定フォローとして懇親会を実施していましたが、その後も内定辞退が減らず、入社後の早期退職も多く発生していました。
そこで単なる懇親会ではなく、自己を見つめるための自己分析とFB、会社の仕事内容を理解するための社員へのインタビューを内定者に研修として行わせました。
入社前から研修という教育の機会を作ることで人材にかける思いを感じてもらえたり、そこでの学びが入社後の当事者意識へと転換させる効果を発揮し内定辞退の低下と入社後の早期退職者の減少につながっています。
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