働くビジョンが明確な50歳代社員は仕事のモチベーションが高い

自律型シニア社員を作るためのキャリア開発支援の枠組みを、弊社では「制度・仕組み作り」「自己成長を考える場」「職場適合」という3つの要素からご提言している。

1つ目の「制度・仕組み作り」に関して弊社が企業の人事担当者向けに実施した調査結果では、社内のキャリア開発支援制度が充実している企業の方が、50代社員の貢献度が高いと答えている傾向が出ている。具体的には50代社員の会社への貢献度が高いと答えている企業では、「社員のキャリア支援制度」「個別相談の制度」「早期退職優遇制度」「社外転身優遇制度」が導入もしくは検討されているという相関関係が見られた。

 2つ目の要素は「自己成長(キャリア開発)を考える機会・場の提供」。代表的なものはキャリア開発研修と個別キャリアカウンセリングだ。キャリア開発研修も、個別キャリアカウンセリングも、働くビジョンを明確にするという役割を持っているが、ビジョンが明確な50代社員は、ビジョンが無い社員よりも仕事にやりがいを感じている傾向が高く、定年までの仕事のモチベーションも高いという相関関係が弊社の調査結果で示されている。

そして、3つ目の要素は「シニア社員の職場適合やキャリア開発行動を支える職場環境作り」だ。具体的な支援策である「上司へのキャリア開発支援研修」では、部下のキャリア開発支援の重要性を認識し、具体的な支援方法を習得していただく。また、「年上部下や再雇用者を受け入れる管理職向け研修」では、この方々とのコミュニケーションやマネジメントをする上でのポイントを把握していただく。

シニア世代に限らず全年代へのキャリア開発支援が必要

この記事にリアクションをお願いします!