システムありきではなく、自社が何をしたいかをまず明確にする

「ラーニングマネジメントからタレントエクスパンションへ」
寺澤は、「我々が実施しているアンケート調査では、タレントマネジメントを検討する企業は年々増えているが、実際に導入に踏み切る企業はそう増えていない」と、関心の高まりが導入に結びつかない現状を指摘。「ひとつには、やはりシステムの大がかりな入れ替えが必要だというイメージが持たれているように思う。また、一度に全部ではなく、やりたいことから部分的に始める企業もあると石山先生から紹介があったが、そういう方法も現実的だろう」とコメントした。

 最後に人事担当者へのメッセージとして、森下氏は「システムありきではいけないと思っている」とあらためて述べ、「当社では、具体的な活用シーンをいくつか考え、それを実現するためにどういう取り組みが必要かを検討しているところだ。そのうえでツールの導入が必要になるが、自分の会社がやりたいことを実現できるツールを選ばれたらいいのではないか」とアドバイスを送った。石山氏は「共通の解はないので、まず、人事だけでなくトップも現場も巻き込んだプロジェクトチームを作ることをお勧めしたい。そこで自分の会社で独自にやりたいことは何か、議論して決めてからやることが成功のポイントだろう」とエールを送った。平野氏は「当社は世界で3500社のユーザーにソフトウェア製品を使っていただいているが、ご購入を決断していただけるポイントは機能ではなく、当社が数多くのお客様とおつきあいしながら蓄積したノウハウだ。ご相談いただけば、このノウハウをご提供し、お客様がやりたいことを実現するお手伝いをしたいと考えている」と述べた。

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