「仕事を楽しむ」ことが自律性を高めるということを、ここ数回お話してきました。
仕事を楽しむことの条件を振り返りますと・・・
①「この仕事は適職(天職)である」と感じられている
②自分の仕事に誇りを持っている
③自分の強みが大いに活かされている
④創意工夫をして、自分のやり方を編み出している
⑤周りの仲間と創発をして、新たな価値を作り出している

これまで、①~④のお話をしてきましたので、今回と次回で、最後の条件である⑤をお話します。
 「周りの仲間と創発をして・・・」とありますが、「創発」とは何か?
 「創発」とは一言で言うと、「新しい何かが生まれる話し合い」の事です。
お互いの意見が意見を呼び、新たなアイデアが生み出される。
つまり、話し合いの中で「1+1=2+α」が実現するということです。

 「そりゃそうだ。話し合いというのはそういうもんだろ?」という人もいます。
しかし、本当にそのような話し合いが多いでしょうか?
 ある企業の営業会議に出席した時のことです。
参加者の一人が「私は商品カタログを改訂すべきだと思います、今の内容はひどすぎる」と発言しました。
 すると、別な人が「ちょっと待て、カタログのせいにするなよ、
その前に営業の行動改革が先だろ?」
 そこに、他の人が「あのね、色々話しが出てるけど、一番の問題は顧客管理だよ」
 色々意見は出るものの、まとまらないのです・・・。

 ここまでひどくなくとも、お互いが好き勝手に意見を出し合うだけで、
良いアイデアが生まれない。結局、結論らしい結論が出ずに話し合いが終了する・・・。
これは「創発」とは正反対の「単なる意見のぶつけ合い」です。

 なぜ、このような事が起こるのか? 一言で言うと、お互いが「自分は正しい」と思って主張しているだけだからです。
これと正反対に、何も意見が出ない話し合いもあります。そのような話し合いでは、
「下手に意見を言うと、面倒な事になる」といった意識が渦巻いていることも・・・。

 せっかく仲間が回りにいます。また、会議のような場もあります。
これを十分に生かすことが大切だと思いませんか?

 お互いがお互いの意見を尊重し合い、「△△をやってみるのはどうかな?」
「それ、面白いね!それに○○を加えたらもっと面白いんじゃない?」「それはいいな!」
 こんな話し合いが日々行われていたら、ワクワクしませんか?
そうすれば、「仕事を楽しむ」ことができそうですよね。
本来組織とはそのような話し合いが頻繁に起きるべきです。
なぜなら、組織とは「凡人に非凡な事をさせる」(ドラッカー)ところ。
つまり、人が集まることで、一人では思いつかないようなこと、
一人ではできないようなことができる。
それが、楽しい。そもそも、組織とは楽しいところなんです。

次回は、「創発」の条件を考えます。
  • 1

この記事にリアクションをお願いします!