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【強いチームをつくる『上司力』】

第84回 「第一歩行動」がチームに動きを起こす


株式会社ジェック 戦略プロジェクト推進部 部長 松井 達則

次の会話は、ある営業マネジャーと部下の面談の様子です。

上司:「新規のお客様への提案数が増えていないね。どうしたの?」
部下:「いやー、既存客の対応に手いっぱいでなかなか手が回らなくて・・・」
上司:「今季は新規を強化するのがチーム方針なんだから、もっと力入れてよ」
部下:「はい、分かってます・・・」
上司:「どうすれば、提案数増やせそう?」
部下:「新規への訪問数を増やすしかないと思います」
上司:「そうだね、私もそう思うよ。じゃあ、来月は頼むよ」
部下:「はい、がんばります」

 この面談中、部下は確かに「新規への提案を増やさないといけない」と危機感を持ったはずです。しかし、実際に訪問数を増やすでしょうか?
 結論から言いますと、訪問数が増えないリスクが高いと思われます。なぜなら、「訪問数を増やす」ために、まず何をするのかが決まっていないからです。「訪問数を増やさないといけないな」と思い浮かべたまま1〜2週間経ち、だんだん危機感が薄れ、あっという間に1か月が経過する。
 結局何も行動が変わらなかった、ということになりかねません。行動が起きなければ当然成果につながりませんので、強いチームをつくることはできません。
 
 先ほどの面談で上司にもう一つ付け加えていただきたかったこと。それは「まず何からやる?」という問いかけです。この「まず何からやる?」という問いかけが習慣になっている上司は、部下の動きを起こすことができ、結果的に成果の上がりやすい「強いチーム」をつくることができます。
 先ほどの例でしたら、「まず何からやる?」という問いかけで、「では、まず新規顧客にアポを取ります」という答えが返ってくるかもしれません。これだけでも、まず「アポをとる」という行動がきまりました。
 欲を言えば、「新規顧客もいろいろあるけど、どのようなお客様からアポをとるの?」ともう一つ質問することで、「では、先月のイベントに来ていただいたお客様にアポをとります」とより具体的な行動が決まります。
 
 このような「まず行う具多的な行動」のことを、当社(ジェック)では「第一歩行動」と呼んでいます。面談時に「第一歩行動」が決まるかどうかで、その面談がうまくいったかどうかが決まります。
 もし、第一歩行動が決まらないままに面談を終えてしまった場合は、「その場は盛り上がったが、成果につながらないリスクがある」と覚悟してください。

 これは、会議を終える際も同じです。
 話し合いの結果、「これまで以上に、営業メンバー同士でノウハウを共有し合う」という結論に達したとします。ここで会議が終わってしまったら何も変わらないでしょう。「ノウハウを共有しなくては」と考えながら時間が過ぎ去っていきます。
 そこで私たち上司が、「まず何からやる?」と問いかけることが重要です。それにより、「受注した提案を全員にメールで送る」「毎週の営業会議で、代表者がノウハウを発表する」などといった具体的な第一歩行動が決まります。

 「まず何からやる?」という口グセが、私たち上司にとっては強いチームへの第一歩行動です。
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株式会社ジェック 戦略プロジェクト推進部 部長 松井 達則

1972年生まれ。立教大学卒業。アメリカン・エキスプレスを経て、2001年株式会社ジェックに入社。通信業界・住宅業界・不動産業界・食品メーカーをはじめ、多くの業界に対してリーダーシップ教育及び現場変革コンサルティングの経験がある。特に、営業部隊の変革には定評があり、これまで多くのプロジェクトリーダーとして顧客成果を創出している。近年は「自律型人材育成」をテーマに、創造的な職場づくりへの取り組みに力を入れている。
【著書】 『メモテク』(かんき出版)、『営業のプロが教えるすごい仕事術』(日本実業出版社:共著)
【執筆】 『ザッツ営業』(日本実業出版社)、『企業実務』(日本実業出版社)、『近代中小企業』(データエージェント)

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