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「成果を生むためのDISCIPLINE=規律」が組織を成功に導く

【対談】 株式会社山川出版社 取締役 野澤武史 氏
フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 取締役副社長 竹村富士徳 氏
2017/02/17

1989年に米国のスティーブン・R・コヴィー博士が出版した『7つの習慣(R)』は世界40ヵ国語以上の言語に翻訳され、3,000万部の売り上げを誇るベストセラーだ。この『7つの習慣(R)』を世に送り出したフランクリン・コヴィー社が「7つの習慣(R)」を組織で実践するため実行について10年以上研究し、生み出したのが『実行の4つの規律』である。これまでに2,500以上の企業に導入し、卓越した成果を上げ続けているメソッドで、昨年、その内容をまとめた増補改訂版が出版された。
「規律」は企業ではあまり馴染みのない言葉だが、実はラグビー憲章の1つに「規律」があり、ラグビー選手には浸透している概念だという。そこで、慶應大学や神戸製鋼コベルコスティーラーズで活躍した、元ラグビー日本代表選手で現在は出版社経営者/日本ラグビーフットボール協会リソースコーチである野澤武史氏をゲストに招き、フランクリン・コヴィー・ジャパン取締役副社長で『実行の4つの規律』の著者の一人である竹村富士徳氏と、「規律」と「リーダーシップ」をテーマに語ってもらった。

「ラグビー憲章」の中にある「規律」は 戦略を実行し成果を生むためのキーワード

野澤 私は高校1年生のときに『7つの習慣(R)』を読みました。今読み返すと、また違った発見があるのではないかと思っています。

竹村 『7つの習慣(R)』は四半世紀以上も前に出版された本ですが、いまだに売れ続けています。日本では100万部売れた後、ずっと年間3万部くらいのペースでしたが、最近またSNSで口コミが広がって、毎年8万部位、コンスタントに読まれています。

野澤 私も今は出版業界に身を置いていますが、厳しい業界事情のなかで毎年8万部は素晴らしいことですね。

竹村 ありがとうございます。私は数多くの企業で『7つの習慣(R)』の研修を行っていますが、『7つの習慣(R)』に出会って人生が変わったという受講者がたくさんいます。『7つの習慣(R)』に共通しているのは、個人の人生に焦点を当てているところです。それに対して、『実行の4つの規律』は組織にフォーカスしています。企業や組織で『7つの習慣(R)』を文化にまでするには、別のアプローチが必要なのです。

野澤 それはなぜですか?

竹村 個人の目標は自分が立て、自分で実行するものですが、企業や組織の戦略目標は経営上層部が立てるもので、戦略づくりに参加していない一般の社員にとっては与えられたものであり、毎日の行動に結びつきにくいのです。また、現場で実行のための行動計画をつくったとしても、日常業務に追われて忘れられてしまいます。

野澤 それはラグビーの世界でも起こりがちなことです。ラグビー選手を引退してから、母校の慶應大学でヘッドコーチをしていたのですが、当時は残念なことにいい結果が出せませんでした。当時の私は自分勝手に目標を掲げるだけで、チームメンバーがそれに納得して自ら行動を起こすような場をつくるべきだったと、今ならわかるのですが。

竹村 日常業務以外の重要な戦略を実行するには、本当の実行力が必要になります。本当の実行力を身に付けるには、「4つの規律」を組織のシステムとして取り入れ、実行文化として定着させる必要があるのです。フランクリン・コヴィーが提唱する「実行」とは、英語ではExecutionで、ただ何かをしているということではありません。どのようなことが起きても、戦略を確実に遂行し結果を出すという、強い意味を持っているのです。
野澤 成果を生むためには規律が必要という考えは、ラグビーに通じるものがありますね。

竹村 ラグビーでの規律とは、どのようなものですか。

野澤 ラグビーには基本原則を定めた「ラグビー憲章」があります。「品位 (INTEGRITY)」「情熱 (PASSION)」「結束 (SOLIDARITY)」「規律 (DISCIPLINE)」「尊重 (RESPECT)」の5つです。まさに競技する際の原理原則のなかに「規律」がはいっています。
英語のディシプリンという単語は学校教育だけでは知らない方も多い単語ではないですか。ところがラグビーをやっている学生や子供たちは、英語の成績は良くなくてもDISCIPLINEだけは知っています(笑)。それくらい知らないといけない言葉なのです。

竹村 それは興味深いですね。『実行の4つの規律』の原題は“THE 4 DISCIPLINES OF EXECUTION”なのですが、翻訳するにあたって、DISCIPLINEをどう訳すべきか悩みました。訳としては規律なのですが、規律という言葉は企業ではあまり使われませんから。ラグビーで規律がそこまで浸透している理由はどこにあるのですか。

野澤 ラグビーで大切なのは目標ではなく、目的です。みんな日本一になりたいのはもちろんですが、それは目標です。そうではなくて・・・
ラグビーにはなぜ「規律 (DISCIPLINE)」が必要なのか?
激流の時代のリーダーシップのあり方とは?
など、興味深いお話がまだまだ続きます。続きはダウンロードしてご覧ください。


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著者プロフィール

【対談】 株式会社山川出版社 取締役 野澤武史 氏
フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 取締役副社長 竹村富士徳 氏


フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 取締役副社長 国立大学法人筑波大学 客員教授 竹村富士徳(左)
1969年生まれ。フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 取締役副社長、 国立大学法人筑波大学 客員教授。1995年、旧フランクリン・クエスト社の日本法人に入社。経営企画、経理全般、人事、プランナー関連商品の開発、販売、物流など多岐に渡って担当する。同社の売上高向上および利益改善に大きく貢献し、1998年コヴィー・リーダーシップ・センターとの合併に伴い、フランクリン・コヴィー・ジャパンにて最年少で取締役に就任。米国本社との折衝はじめ、日本国内における同社事業の再構築の指揮を執り、2000年取締役副社長に就任。「あらゆる人々と組織の大いなる力を解き放つ」というフランクリン・コヴィー社のミッションを現場で押し進め、経営に携わると同時に講師としても活躍。実践に裏打されたコンテンツへの深い理解が、ファシリテーションの強力なバックボーンとなっている。

ラグビー指導者、株式会社山川出版社 取締役 野澤武史(右)
1979年、東京都生まれ。元ラグビー選手。現在、高校社会科教科書・参考書・歴史関係の一般書などを刊行する山川出版社取締役。慶應義塾高校時代、高校日本代表候補に選ばれ、慶應義塾大学ラグビー部では大学日本一に貢献。4年時には主将を務め日本代表にも選ばれる。その後、神戸製鋼コベルコスティーラーズに加入。代表キャップは4。現役引退後は慶應義塾高校や慶應義塾大学でコーチを務め、現在は日本ラグビーフットボール協会リソースコーチとして若年層の指導のほか、トップリーグやスーパーラグビーなどの解説でも活躍中。グロービス経営大学院卒(MBA取得)。

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