もし、チームに新人が入ることがあれば、それは強いチームをつくるための良い機会になります。いつも同じ顔ぶれのチームで、同じような仕事を続けると、知らず知らずのうちに「慣れ」が出てきてしまい、チームの成長が止まることがあります。また、仕事に対する新鮮味が失われ、アクティブな動きが減ってくることもあります。
 そんな時、新たな人材が一人加わるだけでチームの雰囲気ががらりと変わり、メンバーが新鮮味を取り戻して前向きになることがあります。過去、そのような経験をした方も多いのではないでしょうか。
 新人が明るい雰囲気を持っていれば、チーム全体が明るい雰囲気に包まれます。新人が非常に努力家であれば、他のメンバーがそれに影響を受けて気を引き締めます。報連相を徹底する新人ならば、周りがそれに習って報連相を徹底し出すかもしれません。
 しかし、このような良い効果が期待できるのは、新人の受け入れに成功した場合に限ります。新人が入社直後に「まずい職場に来てしまった・・・」と感じ、パフォーマンスが発揮できない状況が続くと、逆に周りに悪影響を与える可能性さえあります。
 
 そこで、新人の受け入れを成功させ、早期にパフォーマンスを高めるために配属前に職場で行っておくべきことをいくつか挙げさせていただきます。

(1)職場のあいさつを徹底する
従業員同士が挨拶を交わしていると、「明るく、活気のある職場」という良い第一印象を与えることができ、まずは「良い会社に入れた」と感じてもらうことができます。新人が入る前に、挨拶を見直し、出来てないようであれば徹底するように指導することが大切です。

(2)予め新人の情報を周知しておく
新人が入社する前に、新人の名前・入社日・簡単な経歴などを周知しておくことが大切です。入社した新人に「あなた誰?」といった態度をとるメンバーがいると一気に非常に居心地の悪い思いをさせてしまいます。

(3)職場に新人の名前を掲示する
例えば、個人用のロッカーに新人の名前をあらかじめ貼っておいたり、スケジュールボードに新人の名前を記入しておくなどして、「迎え入れる準備をして待っていた」という気持ちを伝えます。それにより、初日から意欲を高めてもらうことが出来ます。

(4)入社後数日間の仕事を準備しておく
新人にとって、一番「居心地が悪い」と感じるのが、何もすることがない状況です。とりあえず机に座っているだけという状態が続いたりすると、「社員教育が整っていない会社なのかもしれない・・・」と不安になります。書類整理でも、データ入力でもなんでも結構ですので、「仕事に慣れてもらうために、まずこれをやってください」というものが準備されているとスムーズに職場そして仕事に慣れることが出来ます。

(5)歓迎会の日を決めておく
入社初日に、「歓迎会は今週の金曜日に予定しています」と言われると、職場を挙げて自分を待っていてくれたのだと実感できます。新人は「歓迎会が行われない」という状況が続くだけで、「あまり受け入れられていないのかも・・・」と不安になるものです。

 以上のようなことは、当たり前のように見えて実は難しく「え、今日から出社でしたっけ?」などと新人に対応している職場も少なくありません。
新人が入るというチャンスを、強いチームへの変革に結び付けるために、ぜひ(1)~(5)を意識してください。
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