「2019年卒 就活川柳・短歌/採用川柳・短歌」 入選作品発表!

売り手市場、早期化、インターンシップ、AI採用、学歴フィルター、オワハラ、オヤカク、逆求人など、さまざまなキーワードが飛び交った2019年春入社に向けた就職・採用戦線。 これまでの活動を振り返って、就活生、採用担当者のそれぞれの目線での印象深いエピソードを川柳・短歌に込めて詠んでもらいました。

厳選なる審査を通過したユニークな入選作品を発表します。

※川柳・短歌、雅号は、すべて応募者の表記のまま掲載しています。
※作品の著作権は、すべてHR総研(ProFuture株式会社)に帰属しています。無断での転載、使用はご遠慮ください。
転載のご連絡は、HR総研(souken@hrpro.co.jp)まで。

「2019年卒 就活川柳・短歌」の部

最優秀賞(1作品)

不合格
 心もSuicaも 
チャージ切れ
(東京都 ピリオドさん)

作者の想い

定期外の区間へと何度も足を運び、会社の説明会や面接に何回も参加してから不合格の通知をいただくと、心にもSuicaにもチャージが残ってなくて萎えてしまいます。


審査員寸評

地方の学生が東京へ出てきて活動するのと比べれば、都内の学生の移動交通費はそれほどではないかもしれない。ただ、応募先1社だけでも、インターンシップ、セミナー・説明会、OB・OG懇談会、そして複数回にわたる面接と、何度も足を運べば交通費もばかにならない。この間チャージしたばかりのSuicaはもう残高不足になるわ、応募先からはお祈りメールが届くわとなれば、心が折れそうになるのも無理はない。ぜひ、心のチャージを。

優秀賞(2作品)

お祈りを
されないように
祈る僕
(埼玉県 森あらしさん)

作者の想い

就活生の間で言われている企業側の断りの「お祈り」。そのお祈りをされないようにいつもいつも祈るという思いで。


審査員寸評

エントリーシートや面接の不合格者に届くメールの末尾には、「今後のご活躍をお祈り申し上げます」や「充実した学生生活を送られることをお祈り申し上げます」といった文言が挿入されていることが多い。これを「お祈りメール」と呼ぶ。そして、お祈りメールが届くことを「祈られた」「お祈りされた」と表現することもある。この手のメールが来ないことを「祈る」という句だが、実はこの「お祈りメール」すら届かないこと(「サイレント」と呼ぶ) を、学生は最も嫌う。いつまで待てばいいのかわからないから、もっとたちが悪い。

ありのまま
見せたら絶対
落とされる
(栃木県 おもちさん)

作者の想い

「ありのままの皆さんの姿を!」って企業は言うけれど、ありのままを見せて受かった企業はありません。


審査員寸評

就職活動(採用活動)は、企業と学生の“化かし合い”だと昔からよく言われる。企業のセミナーや説明会に登場する社員、リクルーターとして学生の前に現れる社員は、いずれも社内で優秀と評される社員ばかり。企業側だって、不都合な内情は隠しているもの。学生側も身なりや面接での受け答えはもちろんのこと、FacebookやLINEなど、普段の姿がまるわかりのものは要注意だ。かつては興信所を使って内定者の身辺調査をする会社もあったが、さすがに最近はない。禁止されたこともあるが、SNSを見るだけで、もっと手軽にできてしまうからそこまでする必要もない。どうする学生諸君、アカウントを閉じる?

佳作(11作品)

主  催 HR総研(ProFuture株式会社)、「就活会議」(株式会社リブセンス)
募集期間 2018年7月2日〜19日
応募資格 「就活会議」会員の就活生
応 募 数 184作品

「2019年卒 採用川柳・短歌」の部

最優秀賞(1作品)

あなた誰
 写真本人 
連れて来い
インスタ映える
履歴書写真
(神奈川県 通りすがりの美人事さん)

作者の想い

私は、履歴書の写真について印象が気になります。まっすぐの目線が欲しい(当たり前ではありますが)。昨今、修正が強すぎて、「誰かな?」と疑問が残る写真が増えてきたように思います。プリクラでも証明写真機能のある機種があるそうです。「あなた誰」に本人とのギャップを込め、「インスタ映え」に今どきの若者はというニュアンスを織り込んだつもりです。


審査員寸評

面接会場に入って来た応募者の顔を見て、履歴書やエントリーシートに貼ってある写真とのあまりの違いに驚く人事担当者の姿が目に浮かぶ。かつてはモノクロだった証明写真がカラーとなり、さらにはデジタル撮影で修正も容易に。学生に人気の某百貨店の写真室のホームページには、ご丁寧に修正前と修正後のサンプルまで掲載されているのには驚く。今後は、インスタ映えを考えて、奇抜なアングルやカラフルな背景の写真が増えるかも。もはや証明写真ではない?

優秀賞(2作品)

嘘でもいい
第一志望と
言ってくれ
(京都府 孤独の人事さん)

作者の想い

昔は嘘でも「御社が第一志望です!」と言ってくれていたが、今は嘘でも言わなくなりました。売り手市場ゆえの時代の流れなんだなぁと感じたエピソードを川柳にしました。


審査員寸評

学生は、応募先のどの会社の面接でも、「第一志望です」あるいは「第一志望群です」と必ず言っていたもの。ばか正直に「第三志望です」なんて言おうものなら、内定が出ることはまずないから。時代は変わったのか、売り手市場のせいなのか、学生がまじめになって嘘をつけなくなったのか。採用に苦戦する中小企業の採用担当者による魂の叫び。

祈られた
数は多いぞ
君よりも
(東京都 ねぎさん)

作者の想い

大量の内定辞退により採用予定人数に足りず、再募集での面接。これまで○○業界を中心に20社に祈られたと話す学生に対しての採用担当者の心の中でのつぶやき。


審査員寸評

企業が学生に送る不採用通知のメールは、末尾によくある「今後のご活躍をお祈り申し上げます」の文言から俗に「お祈りメール」と呼ばれ、このメールが届くこと、つまり不合格になったことを「祈られた」と言う。ここから派生して、企業側も学生から選考途中や内定後に辞退されることを「祈られた」と言うようになる。1人の学生が企業から不合格とされる数はせいぜい10〜20社。それに対して、企業側へのお断りはそんな数では足らない。採用担当者はタフでないとやっていられない。

佳作(10作品)

主  催 HR総研(ProFuture株式会社)、「就活会議」(株式会社リブセンス)
募集期間 2018年7月9日〜24日
応募資格 2019年卒採用を実施した企業の採用担当者
応 募 数 147作品
【お問い合わせ】
「2019年卒 就活川柳・短歌/採用川柳・短歌」に関するお問い合わせは、ProFuture株式会社 HR総研まで。
Tel. 03-3588-6711 Mail. souken@hrpro.co.jp