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オリンパスの人材育成・組織活性化施策

〜新しいマネジメントのあり方と人事イノベーション〜

オリンパス株式会社
人事部 企画グル—プ 課長
森 賢哉 氏

新たな人事制度を確立していくためには、方向性や趣旨を明確にして、全社員が納得したうえで運用を開始する必要があります。そのような認識のもと、オリンパス株式会社でも、「組織に貢献できる人材の継続的な育成」をコンセプトに、人事制度の刷新を図ってきました。そこで、重要視したのが、コミュニケーション強化を主眼とした目標管理評価制度「MBO−S」です。これは、組織の目標をベースに、社員が自分で設定した目標の達成を促すシステムを指すMBOの本質である、「セルフマネジメント」という考え方を追求したもので、オリンパス株式会社が独自に考案した目標管理制度です。このMBO−Sについて、人事部企画グループ課長の森賢哉氏が、制度導入のプロセスから、ITを活用した導入後の取組みも含めて語ってくれました。

人の成長支援を経営支援、組織活性化に繋げる

私は人事の役割を3つに定め、それを頭に入れて仕事をしています。それは、人と組織の観点で経営を支援していく「経営支援」、従業員の視点に立って、成長意欲を引き出して支援していく「人の成長支援」、そして、一人ひとりの力を組織として最大化させる「組織の活性化」です。私にとって良い人事の仕事とは、この中でも、人の成長支援を行なっていくことで、経営支援にも組織活性化にも繋げていくことです。今回の取組みも、そのような視点に立って推進してきました。

人事制度を改定する上では、まず、人材マネジメント上の課題整理に着手すべきとの認識のもと、述べ400名以上の現場の部課長層にマネジメント課題についてヒアリングをしたところ、一番多かった意見が、「組織力が発揮されない」「人材育成が継続しない」というものでした。この課題に対し、「役割・組織貢献」を重視して、一連の人事制度を改定していこうという視点に立ちました。

コンセプトは組織に貢献できる人材の継続的育成

具体的な制度改定の考え方としましては、当社は職務資格制度を取っていますが、このベースとなる中長期の役割とも言える資格要件を見直すことにしました。次に、中長期の役割である資格に応じ、毎期の短期的な役割・目標の明確化つまり目標管理の徹底を図っていくことにしました。そして、これらの役割に基づいた組織貢献度に見合った評価・処遇に刷新することで、トータルとして持続的な成長を促進する仕組みにしていくことを志向しました。当社の人事制度のコンセプトを一言で言いますと、組織に貢献できる人材の継続的育成です。資格要件となる能力開発ガイドラインを人材育成と処遇の中心に据え、人事制度の主要3要素となる、半期に一度の目標管理、1年に1回の能力評価、数年に1回の昇格評価、これら3つの制度に共通した評価基準として用いることで、人材育成のサイクルを回し、持続的な成長を支援できる仕組みとして、設計していこうと考えました。

セルフマネージメント力を高めるコミュニケーションの強化を徹底

それでは、目標管理制度について説明していきたいと思います。今回、当社が改定して導入した目標管理制度は、MBO−Sと名付けました。目標管理は一般的にはMBOと呼称されることが多いですが、のこと当社では、「セルフマネージメント力を高めるコミュニケーションの強化」というMBOの本質を徹底する意味で、“S”を強調したのです。社内では、この“S”には、役割を自分のものとして捉える「Shutaisei(主体性)」、上司・関係者との協働を表す「Suriawase(すり合わせ)」、考え抜き、仕事の質を変える「Sozosei(創造性)」という3つの意味が含まれている、と説明しています。

レポートはまだ続きます。気になる内容の続きはダウンロードしてお楽しみください。

提供:株式会社日立ソリューションズ