生産性向上のための人事メソッドと「経験を数値データ化する」仕組み

近年人事部門に対し、経営から生産性向上への貢献が求められるようになってきました。
その背景には何があるのか。人事が生産性向上に貢献するためのポイントとは何か。
そこで今回は、日産自動車時代に開発、企画、人事の3 部門を経験し、独立後は『人事戦略デザイナー』として、企業の人事課題をサポートしている山極毅氏と、人事システムとビッグデータ解析で人事の生産性向上を支援するカシオヒューマンシステムズの陣内孝之氏に、生産性向上に貢献する人事となるためになすべきことは何かについて語っていただきました。
morishima_prof株式会社経営人事パートナーズ 最高経営責任者(CEO) 山極 毅
前職の日産自動車株式会社では、技術開発、商品企画、グローバル人事の3部門を経験。27 年間勤務し、自動車ビジネスのほぼ全部署、全行程での実務経験を有する。人事部では、人的資源管理プロセス(Strategic Workforce Planning)の導入とグローバル関係会社への展開と定着、評価報酬制度の実力主義強化改良、新卒と中途採用等の責任者を経験。2015 年度に担当した若手育成と採用プロセスの革新は社外多方面から評価され、第4回日本HR チャレンジ大賞人材育成部門優秀賞を受賞。2016 年4 月に株式会社経営人事パートナーズを設立し、最高経営責任者に就任。現在、人事戦略デザイナーとして幅広い人事戦略立案のサポートを行っている。


tamioka_profカシオヒューマンシステムズ株式会社 陣内 孝之
1992 年カシオ計算機(株)入社。人事ソリューションの営業担当としてこれまで1,000 社以上のお客様への提案、導入に関わる。その後、企画室マネージャーとして企業の人事・給与ソリューションから人財マネジメントに関するシステム企画・サービス企画に従事。常に人事部を取り巻く環境の変化に合わせた柔軟なソリューションを提供している。

生産性向上の必要性が問われる背景とは?

寺澤 近年、生産性向上の重要性が企業に問われてきています。その背景にはどのようなことがあるのでしょうか。

山極 大きく分けて2つあると思います。1つは、OECDの加盟国の中で日本の労働生産性がまだまだ低いこと。そこには長時間労働や無駄な会議など、見直さなければならないさまざまな要因があり、そういう積み重ねが生産性の低さに繋がっているのだと思います。働き方改革が、政府の重要テーマにもなっていることからも明らかです。 もう1つは、日本の労働人口がどんどん減り、しかも団塊世代の退職も始まっていく中で、彼らが持っているノウハウを会社に残し、活用していく仕組みがまだできていないことも問題です。

陣内 ノウハウや経験の伝承はカシオグループでも取り組んでいますが、そうしたことは生産性向上に対して、人事部門の貢献が求められているということだと思いますね。

山極 あえて極論を言うなら、人事の役割は生産性向上しかないと言っていい。人事が会社に貢献するということは、人材に付加価値をつける、つまり生産性の高いチームを作ることに他なりません。その方法は個別の企業において千差万別であり、業界特性、会社の歴史や風土、人員構成などを見ながら、一番良い答えを導き出すのが人事の最大の仕事だと言えます。

寺澤 日産ではカルロス・ゴーン社長になってから、人事に対しての要請が大きく変わったそうですね。

山極 ゴーン社長から言われたことは、主に2つです。1つは「優秀な人事は数字で話をする」ということ。経営に必要なあらゆる人事関連データを数値で把握し、いつでもすぐに出せるように準備せよ、と言われました。そしてもう1つは「人に付加価値をつけよ」ということです。優秀な人材を早期に選別して、然るべきポジションにつけ、中身のある経験を積ませ、成績を上げた者は次のポジションにステップアップさせる。今考え直してみると、1つ目はヒューマンリソース・マネジメントで、固定費の最適化を図るというもの。一方、2つ目のほうはタレント・マネジメントで、売上を伸ばすために優れたリーダーを育成する、つまり売上の最大化を図るというもの。この2つが、ゴーン社長が人事に要請したタスクでした。

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下記をテーマに対談はまだまだ続きます。気になる続きはダウンロードしてお読みください。

  • 人事戦略を立案するためのSWPと7つの軸
  • 過去の仕事を棚卸して経験を数値データ化する
  • 生産性向上への貢献を目指す人事へのアドバイスを

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