過激だけど納得。そのほかの話題でもよく新聞媒体の偏向報道はネット上でも話題になってますよね。もはやネタかと・・・。
4月7日の日本経済新聞の社説に、『「新卒一括」採用は本当に効率的か』という見出しの記事が出た。この論理展開が極めてずさんで、呆れてしまう。
何年も前からこのような決めつけ方を私は批判し、いまではかなり多くの人が新卒一括採用の効用を評価しているし、日本経済新聞の現場の記者にも私は話をし、理解を得てきたつもりだ。おそらく、社説を書いている人は、現場の記事を読まない、頭の固い老人なのではないか。
また、卒業論文、卒業研究で就職活動が遅れた人、卒業後に留学をした人を対象にした採用に積極的に取り組むべきだと書いているが、企業はとっくにそんなことはしている。さらに、人事任せでなく事業部門が直接採用せよ、学生への企業説明努力をもっとせよと色々言っているが、それが新卒一括採用批判と何の関係があるのか。
キャリアのない学生をポテンシャルで在学中に採用することが、若者の就業率を高めることにどれだけ寄与しているかという視点が、この社説には全く欠けている。また、企業は一定の経済合理性の中で動いており、日本において優秀な若者を採用するには新卒時に確保する方式が良いと分かっているからこそ、この方式をとっている。もちろん、企業によっては、新卒採用時に優秀な学生を採用できないので、中途採用中心に行っているところも少なくなく、それは企業の採用戦略によるものだ。
今の新卒採用が非常にまずい状況にあるのは、それが新卒一括採用からではなく、大手企業にあまりに偏った就職活動をする学生を生み出す、就職ナビを中心とした構造の問題である。このことはいつも言っていることなので、ここではこれ以上説明しないでおこう。
最後に、論理が破たんしていて知識皆無のこうした社説を読んだ大人たちが、日本企業の新卒一括採用が日本をダメにしているなどという、大変な誤解をしてしまうことが非常に怖い。それにしても、新卒採用は私の専門なのでこの社説の新卒一括採用批判の記事がいかにずさんなものであるかわかるのだが、社説の他の記事も同じくらいひどいものなのだろうか。だとしたら、新聞社の社説は読まないか、反面教師的に斜めから読むべきものかもしれない。
過激だけど納得。そのほかの話題でもよく新聞媒体の偏向報道はネット上でも話題になってますよね。もはやネタかと・・・。